人とちがうこと~その1
こころの相談室 カウンセラー金矢英彦
前回まで、風の時代の価値、働き方や学びについて話を進めてきました。
今回から、風の時代の柱の一つである「教育」について、特に「個性を伸ばすこと」に焦点を当ててお伝えしたいと思います。
「教育」、中でも小学校から中学校までの義務教育は、とりわけ大事な9年間と言えます。
はじめに、一編の詩をご紹介します。
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私と小鳥と鈴と
私が両手をひろげても
お空はちっとも飛べないが
飛べる小鳥は私のように
地面(じべた)を速くは走れない
私がからだをゆすっても
きれいな音は出ないけど
あの鳴る鈴は私のように
たくさんな唄は知らないよ
鈴と小鳥とそれから私
みんなちがってみんないい
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作者は、大正時代から昭和初期にかけて活躍した童謡詩人 金子みすゞ です。
この詩は、彼女の代表作の一つとされ、平成8年度から、小学校の国語の教科書に、教材として掲載されました。
ですから、そうとうな数の方が習ったはずですね。
私も指導したことを覚えています。
この詩について、3つのとらえ方があります。
一つ目
私が指導したことを思い出してみました。
私はもうすぐ四十代という辺りでした。
最後の行の、『みんなちがって みんないい』の意味を強調したと記憶しています。あまり深みはない授業だったと思います。
こっちはこれはできるけれど、もう片方は、それはできないが別のことはできるね。それぞれできることがあるんだね。
そんな解釈だったと思います。
そこからの、
〝みんなそれぞれできることがある。それがだいじなんだね〟というまとめだった気がします。
二つ目
たしか平成12年でした。
私は四十数歳になっていました。この時は、教務主任となり、担任はしていませんでした。
その年度の離任式のことでした。
転出される当時の教頭先生が壇上でお別れの挨拶の場面です。お話はいたってシンプルで、演台の脇に飾ってある花を指して、
「みなさんは、このいろんな花の中で、どれが一番きれいだと思いますか?」と、全校児童に聞いたのです。
式用の花ですから、生花ですし様々な形や色だったわけです。
数秒間、子どもたちは沈黙。
教頭先生は、
「それぞれきれいです。どれもきれいです。みんなちがうけど、みんなきれい。それが一つに集まっているのだから、とってもきれいですね。」
と、話を締めくくりました。
子どもたち、小さいですが、あ~という空気になりました。
そうか、そうきたか~、うまいなあ。
これは私の感想です。
〝みなさんも、そうなんですよ〟の一言は、その時はあったようななかったような、、記憶がはっきりしません。
投げかけただけだったかもしれません。
さて、三つ目は、
正に今年に入ってからです。
風の時代の教育。
今こそ!ですね。
風の時代に入ったからこそ、
あなたはあなたでいい、
私は私でいい、
人本来の姿が大切にされる。
それを伝えるメッセージと、私はとらえています。
この詩は、コンパクトでありシンプルに表現されているからこそ伝わりやすい。
〝みんなちがって みんないい〟の一行に集約されていると思います。
『違うから良い、あるがままで良い』
違うからこそ、
それぞれの存在がオーケー⭕️とされる。
もうこれは理屈ではないこと。
そう感じませんか?
『誰もが生まれただけで百点満点』
しかし、最後の一行だけでなく、この詩全編を見つめたら、また別の真理も見えてきたのです。
・・・・・・・・・・・・その2につづく
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