初心、忘れちゃった…という方へ
こころの相談室 カウンセラー金矢英彦
前回、山本五十六の言葉は、教育者、経営者、上司、先輩など、人を育てる立場の人達にとても大切な言葉となることをお伝えしました。
私自身の「初心」となったこともお話しました。
初心は立ち返るものです。
混乱したとき、うまくいかないことが続いたとき、どうしたらよいか迷ったとき、
「大事なことやよりどころは、何だったのだろう」
というときに、
自分で振り返ってみる。
そういうものですね。
みなさんにとっての「初心」、
何でしたか?
今、自分は順調、大丈夫、イケイケ状態!
という方もいるてしょう。
それはそれで良いのですが、
とりあえず、思い出してみていただきたいのです。
「初心の通り進んでいるな」
「初心は心しているよ」
いいですね♥
中には、
?? 忘れてしまった…
何だったかなあ。
若い頃のことだしなあ…
今とは違ったかなあ。
初心………あったかなあ〜
という方もいるかと。
「初心忘るべからず」
端的でストレート。
有名なこの言葉、ご存知のことと思います。
この言葉についてお話していこうと思います。
この言葉は、世阿弥※の言葉です。
私、世阿弥の言葉だったことを、四十代の研修会で、初めて知りました。
そして、その真意が心にグッときました。
※能楽師、観世流の今で言う経営者であり、能の修行法や心得等、自身が会得した芸道の解釈も著す。その知恵を息子に書き継いだ伝書『花鏡』の中に登場するのが、「初心忘るべからず」
「初心忘るべからず」は、
一般的には、最初に始めたときの気持ちに戻ることを言いますが、世阿弥の真意はだいぶ違いました。
未熟だったときの芸も忘れることはなく、その年齢にふさわしい芸に挑むということは、そのときは初心者であり、未熟さ、つたなさがある。一つ一つを忘れてはならない。
という意味だったのです。
つまり、老年期になって初めて行うこともあり、初心がある。
◇歳をとったからもういいとか、
◇これまでやってこれたから大丈夫。
なんとかなるなどという心持ちで良いということはない。
♥その時々で自分の心の状況を意識して、心構えを変えていくことが大切と言っているのです。
よって、「初心」は、
変わるものであり、歳を重ねる度に更新しつづけるものということです。
・・・・・・・・・・・・・つづく
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